武田科学振興財団について
沿革
1953~1990年代
1953年 | 武田薬品工業(株)社長六代武田長兵衞氏は、五代武田長兵衞氏(武田和敬翁)の発意に基づき、1953年、創業170周年の記念事業として、我が国自然科学界の秀れた研究に対し褒賞を贈ることを決め、翌1954年から武田医学賞などの贈呈を実施し、自然科学の助成・振興に地道な努力を重ねた。 |
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1963年 | この事業を一層発展させ、さらに科学技術に関係のある研究機関及び研究者に対する奨励金の贈呈ならびに外国人留学者に対する研究の補助を併せて実施するため、武田薬品工業(株)から基金が寄附された。 このようにして武田科学振興財団が設立され、武田医学賞褒賞事業の継承に併せて諸事業を行うに至った。 |
1977年 | 1977年6月、六代武田長兵衞氏から国宝3点、重要文化財6点を含む本草医書、東洋学善本、計3,825部が財団に寄贈された。 |
1978年 | 財団は、武田薬品工業(株)から1977年11月及び1978年3月の2回にわけて、重要文化財2点を含む本草医書17,325部の寄附を受け、1978年4月28日、杏雨書屋を図書資料館として開設し、資料の永久保存と研究者への利用を図ることにした。 |
1980年 | 1980年春、武田彰郎氏(当時武田薬品工業(株)副社長)の遺志により、同社株式1千万株の寄贈を受け財団の財政基盤が一層強化されたので、1980年11月には研究助成の充実と分野拡大ならびに生命科学シンポジウムの開催を決め、西暦偶数年度に実施している。 |
1989年 | 生命科学研究助成を開始した。 |
1992年 | 1992年春、武田繁子氏(六代武田長兵衞氏夫人)から武田家文書、村上家文書、洗心文庫(追加)、羽田文庫など計4,258部の寄贈を受けた。 |
1998年 | 杏雨書屋開館20周年記念シンポジウムを行い、以後春秋2回の研究会を開始した。 |
1999年 | 1999年には、創立35周年を記念し、研究助成事業の一環として新たに報彰基金を設け、高齢化により増加する循環系の疾患を克服するための研究活動を助成する事業を開始した。 |
2000~2010年代
2001年 |
21世紀を迎えるにあたっての記念事業として、「薬科学シンポジウム」を創設し、その第一回を2001年10月に開催、以後西暦奇数年度に実施している。 中国留学助成20周年記念行事を北京(12月)にて開催した。 |
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2002年 | フィリピン、韓国留学助成30周年記念行事を、それぞれマニラ(2月)、ソウル(7月)にて、インドネシア留学助成20周年記念行事をジャカルタ(9月)にて開催した。 |
2004年 |
武田医学賞創設50周年記念行事を東京にて開催し、それを機に、時代の変化に即応した研究を支援する「特定研究助成」と若手研究者を支援する「シンポジウム研究奨励」、高等学校の理科教育を支援する「高等学校理科教育振興奨励」、杏雨書屋所蔵資料の研究を支援する「杏雨書屋研究奨励」を創設し研究助成事業を更に拡充した。 台湾留学助成40周年記念行事を台北・高雄(5月)にて開催した。 外国人留学助成の累計研究者数が1,000名を超えた。 |
2005年 |
創設者六代武田長兵衞氏の生誕100年、同氏および武田彰郎氏の逝去25年を記念し、武田記念を冠した研究助成(臨床研究助成、外国人留学生支援助成、生薬学研究助成)を実施し、併せて武田長兵衞生誕100年記念植樹(アンズ)を行った。 タイ留学助成40周年記念行事をバンコク(11月)にて開催した。 |
2006年 |
研究機関を対象とした「特定研究助成[Ⅰ]」および研究者を対象とした「特定研究助成[Ⅱ]」を創設した。また本年より研究助成金贈呈式を開始した。武田医学賞の贈呈は100人目を迎えた。 外国人留学助成事業の更なる充実を目的として、7指定国の選考委員会との打合せ会を行うことを決定し、北京(12月)にて中国選考委員との打合せを行った。 |
2007年 | 「武田記念生薬学研究助成」は「薬学系研究奨励」に統合した。また、医学系研究奨励・薬学系研究奨励の被助成者を対象として継続助成を開始した。 |
2008年 |
1999年に報彰基金を設定して研究助成を開始した報彰基金事業は、当初計画通り、10年目の2008年度で終了した。代って、研究室立上げ3年未満の医学系研究者を対象に、「武田報彰医学研究助成」を開始した。 杏雨書屋事業は、開館30周年を記念して、国宝などの特別展示会ならびに研究講演会を行った。 ベトナム留学助成10周年記念行事をハノイ(12月)にて開催した。 |
2009年 | 一般研究奨励、報彰基金各プログラムならびに特定研究助成[Ⅱ]に代わり、医学系研究奨励を再編し充実させた。医学・歯学・薬学系を除いた研究者を対象に「生命科学研究奨励」を創設した。研究助成事業の単年度贈呈金額が初めて20億円を超えた。杏雨書屋の展示室を全面改装した。 |
2010年 |
医学系研究者を対象に将来に向けて夢のある、成功すれば卓越した成果が期待できる研究に対して「ビジョナリーリサーチ助成」を開始した。「生命科学研究奨励」を「ライフサイエンス研究奨励」に改称した。また「中学校理科教育振興奨励」を開始した。 12月、内閣府より公益財団法人に移行認定された。 研究助成事業の累計贈呈金額が100億円を超えた。 |
2011年 |
東日本大震災の復興支援のため、1億円を寄附した。 フィリピン留学助成40周年記念行事および中国留学助成30周年記念行事を、それぞれマニラ(11月)、成都(12月)にて開催した。 |
2012年 |
従来の外国人留学助成に加え、医学部医学科を卒業し、基礎医学系大学院博士課程に進学する研究者に奨学金を支給する事業(医学部博士課程奨学助成)が2011年に内閣府から変更認定され助成を開始した。 韓国留学助成40周年記念行事をソウル(10月)にて開催した。 研究助成事業の累計贈呈件数が5,000件を超えた。 |
2013年 |
インドネシア留学助成30周年記念行事をジャカルタ(2月)にて開催した。 財団設立50周年を機会に、大阪市の十三から道修町にある武田道修町ビル(旧武田本社ビル)に移転した。(9月) 財団設立50周年記念式典を開催した。(9月) 移転に伴い杏雨書屋常設展示室を開館した。(10月) |
2014年 |
医学系研究奨励のプログラム変更を行い、生活習慣病を廃止(他のプログラムに振りかえ)し、がん領域を新たに設けた。 杏雨書屋事業は移転を記念して国宝などの特別展示会ならびに研究講演会を行った。(4月) 台湾留学助成50周年記念行事およびタイ留学助成50周年記念行事をそれぞれ台北・高雄(9月)、バンコク(9月)にて開催した。 |
2015年 | 研究助成事業の累計贈呈金額が200億円を超えた。 |
2016年 |
外国人留学助成の累計研究者数が1,500名を超えた。 フィリピン留学助成45周年記念行事をマニラ(12月)にて開催した。 |
2017年 | 医学部博士課程奨学助成で博士号取得者が10名を超えた。 |
2018年 | ベトナム留学助成20周年記念行事をハノイ(3月)にて開催した。 |
2019年 | 生命科学シンポジウムが第20回を迎えた。 医学部博士課程奨学助成認定者が100 名を超えた(博士号取得者は33 名)。 海外研究留学助成を開始した。 ライフサイエンス研究助成の被助成者を対象として継続助成を開始した。 フィリピン選考委員会の運営をフィリピン医学会に委託した。 研究助成事業の累計贈呈額が300億円を超えた。 |
2020年以降
2020年 | 薬科学シンポジウムが第10回を迎えた。 |
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2021年 | ハイリスク新興感染症研究助成を開始した。 |
2022年 | 研究助成事業の累計贈呈件数が1万件を超えた。 医学部博士課程奨学助成10周年記念行事を東京(5月)にて開催した。 |
2023年 |
インドネシア留学助成40周年記念行事をジャカルタ(2月)にて開催した。 韓国留学助成50周年記念行事をソウル(3月)にて開催した。 第1回外国人留学者の集い(Social Gathering)を大阪(10月)にて開催した。 |