研究助成
2021年度 武田報彰医学研究助成
多様なRNA誘導型ヌクレアーゼの作動機構の解明
研究題目 | 多様なRNA誘導型ヌクレアーゼの作動機構の解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 武田報彰医学研究助成 |
所属 | 東京大学 先端科学技術研究センター |
氏名 | 西増 弘志 |
キーワード | CRISPR / クライオ電子顕微鏡 |
研究結果概要 | III-E型CRISPR-Cas獲得免疫機構では、Cas7-11、Csx29、Csx30、Csx31、RpoEという5種類のタンパク質が協働し抗ウイルス防御を担っていると考えられているが、その分子機構は謎に包まれていた。本研究課題では、Cas7-11-ガイドRNA-標的RNA複合体、Cas7-11-ガイドRNA-Csx29複合体、および、Cas7-11-ガイドRNA-Csx29-標的RNA複合体のクライオ電子顕微鏡構造を決定し、Cas7-11-Csx29複合体は前例のないRNA依存性ヌクレアーゼ-プロテアーゼ複合体であることを世界にさきがけて報告した。構造解析と機能解析の結果を統合し、Cas7-11-Csx29複合体はウイルス由来RNAを切断するとともに、Csx30を切断しRpoEによる転写制御を介して感染細胞の増殖を停止させることにより、細胞集団をウイルス感染から守るという新規の免疫機構を提唱した。また、CRISPR-Cas9の祖先タンパク質であるIscBのクライオ電子顕微鏡構造を決定し、CRISPR-Cas9の分子進化に関する知見を得ることに成功した。 |
公表論文 | 1. RNA-triggered protein cleavage and cell growth arrest by the type III-E CRISPR nuclease-protease. Science 378 882-889 (2022) 2. Structure of the IscB-ωRNA ribonucleoprotein complex, the likely ancestor of CRISPR-Cas9. Nat Commun 13 6719 (2022) 3. Structure and engineering of the type III-E CRISPR-Cas7-11 effector complex. Cell 185 2324-2337 (2022) |
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