研究助成
2021年度 生命科学研究助成
細胞突起依存的な細胞外小胞による細胞間情報伝達の研究
研究題目 | 細胞突起依存的な細胞外小胞による細胞間情報伝達の研究 |
---|---|
年度/助成プログラム | 2021年度 生命科学研究助成 |
所属 | 奈良先端科学技術大学院大学 先端科学技術研究科 |
氏名 | 末次 志郎 |
キーワード | 細胞外小胞 / 細胞突起 / がん / フィロポディア |
研究結果概要 | 細胞外小胞は、すべての細胞によって産生され、細胞間の物質伝達を担う。細胞外小胞の産生経路や機能のダイバーシティ(多様性)が明らかとなりつつある。私たちは、細胞突起が切断され細胞外小胞となることを見出した。細胞突起はアクチン細胞骨格および膜変形タンパク質によって形成される。膜変形タンパク質は、I-BARドメインと呼ばれるオリゴマー形成ドメインを持つ。I-BARドメインタンパク質として、IRSp53とMIMが代表的である。IRSp53やMIM依存的な細胞外小胞に含まれるタンパク質として、IRSp53依存的な細胞外小胞には、インテグリンと細胞外基質およびSrcファミリーキナーゼ、MIM依存的な細胞外小胞には、低分子量Gタンパク質を見出した。らに、IRSp53依存的な細胞外小胞については、細胞外基質を運搬し、受容細胞の増殖を刺激することを見出した。また細胞外小胞中のSrcファミリーキナーゼは受容細胞で機能することが示唆された。MIM依存的な細胞外小胞については低分子量Gタンパク質Rac1が、機能することがわかった。これらの機構は、がん形成においても機能していることが示唆された。 |
公表論文 | Theoretical model of membrane protrusions driven by curved active proteins. Ravid Y, Penič S, Mimori-Kiyosue Y, Suetsugu S, Iglič A, Gov NS. Front Mol Biosci. 2023 May 9;10:1153420. doi: 10.3389/fmolb.2023.1153420. Small GTPase Cdc42, WASP, and scaffold proteins for higher-order assembly of the F-BAR domain protein. Wan Mohamad Noor WNI, Nguyen NTH, Cheong TH, Chek MF, Hakoshima T, Inaba T, Hanawa-Suetsugu K, Nishimura T, Suetsugu S. Science Advances. 2023 Apr 28;9(17):eadf5143. doi: 10.1126/sciadv.adf5143. |
-
研究助成対象者
データベース -
応募方法に
ついて -
初めての方はこちら
マイページを
取得する -
既にマイページを取得済みの方はこちら
マイページへ
ログイン
応募申請はマイページからお願いします。