研究助成
2021年度 生命科学研究助成
タンパク質複合体ダイナミクスから探る植物時計のペースメーカーの実体
研究題目 | タンパク質複合体ダイナミクスから探る植物時計のペースメーカーの実体 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 生命科学研究助成 |
所属 | 名古屋大学 大学院生命農学研究科 |
氏名 | 中道 範人 |
キーワード | 植物 / 概日時計 / 化合物 / 安定性 / 環境 |
研究結果概要 | 植物の時計に重要であるPSEUDO-RESPONSE REGULATOR7(PRR7)タンパク質群の複合体を複数の実験手法によって決定した。またその中に含まれる巨大質量を持つタンパク質は、PRR7が時計関連の機能を発揮する上で必要であった。植物体内におけるPRR7、PRR5、PRR1(TOC1[TIMING OF CAB EXPRESSION1]と同一)のリン酸化修飾アミノ酸残基やその他の翻訳後修飾を受けるアミノ酸残基を決定した。これらの翻訳後修飾が、環境に依存したPRRタンパクの安定性を制御することを見出した。本研究によって明らかになりつつあるPRRタンパク質のダイナミクスは、植物の時計の頑強性や可塑性を解明する突破口となると期待される。 また安定である時計周期を撹乱する化合物を発見し、その作用機序を探ったところ、ある1つの化合物はPRR7タンパクの安定性に影響を与えることが明らかになった。別の長周期化化合物は、基本転写因子のリン酸化を担う酵素の阻害活性を有することを突き止めた。 |
公表論文 | 1. Chemical biology to dissect molecular mechanisms underlying plant circadian clocks, New Phytologist, 235 (4), 1336-1343, (2022). 2. Structure–function study of a novel inhibitor of cyclin-dependent kinase C in Arabidopsis, Plant Cell Physiology, 63 (11), 1720-1728, (2022). 3. A Small-Molecule Modulator Affecting the Clock-Associated PSEUDO-RESPONSE REGULATOR 7 Amount, Plant Cell Physiology, 64 (11), 1397-1406, (2023). 4. Phosphorylation of RNA polymerase II by CDKC; 2 maintains the Arabidopsis circadian clock period, Plant Cell Physiology, 63 (4), 450-462, (2022). 5. Plant clock modifications for adapting flowering time to local environments, Plant Physiology, 190 (2), 952-967, (2022). |
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