研究助成

2021年度 ライフサイエンス研究助成

論理ゲートを用いた指向性分子進化法によるタンパク質分解ツールの高機能化の試み

研究題目 論理ゲートを用いた指向性分子進化法によるタンパク質分解ツールの高機能化の試み
年度/助成プログラム 2021年度 ライフサイエンス研究助成
所属 東京大学 大学院農学生命科学研究科
氏名 藤井 渉
キーワード 指向性分子進化 / bioProtac
研究結果概要 細胞内抗体は細胞内のタンパク質の検出や操作に利用可能であり、細胞内抗体とタンパク質分解ドメインを連結したbioProtacなどのタンパク質分解ツールは新たな遺伝子治療のためのツールとして期待されている。一方で、このような分解ツールは高い親和性を持つ細胞内抗体が必要とされる。本研究では、タンパク質分解ツールに応用可能な新たな指向性分子進化法の開発を目的として実施した。外来から小分子化合物による淘汰圧を制御しつつ標的分子の機能効率に依存してレポーターのアウトプットを行う必要がある。そこで、小分子化合物依存的に分解誘導される基質タンパク質を細胞内に発現させ、タンパク質分解ツールによって分解されることでレポーターが発現するような新たなネットワークの構築を試みた。各要素について検討し、最終的にProteoTunerとL7ae-Kturnによるレポーター発現系を組み合わせることで、哺乳動物細胞で利用できる論理ゲート型のタンパク質分解ツールの選抜系の構築に成功した。現在、構築したツールを利用し、疾患関連タンパク質を標的としたタンパク質分解ツールの高度化を実施している。
公表論文 なし