研究助成
2021年度 ライフサイエンス研究助成
宿主によるヒトLINE-1レトロトランスポゾンの制御機構の解析
研究題目 | 宿主によるヒトLINE-1レトロトランスポゾンの制御機構の解析 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 ライフサイエンス研究助成 |
所属 | 京都大学 大学院生命科学研究科 |
氏名 | 三好 知一郎 |
キーワード | LINE-1 / レトロトランスポゾン / 自然免疫 / ゲノム |
研究結果概要 | レトロトランスポゾンL1はゲノム上を移動することによって遺伝子破壊やゲノム不安定化を誘導するが、その機序はよくわかっていない。本研究ではL1 蛋白質複合体に対するプロテオミクス解析から、複数のインターフェロン応答遺伝子産物(Interferon-Stimulated Genes: ISGs)を同定した。その中でもウイルス感染を抑制するHERC5および RNAヘリカーゼであるHELZ2に注目して解析を進めたところ、HERC5のプロテオミクス解析から、翻訳制御に関与する可能性が示唆された。またHELZ2は3’ > 5’方向のexoribonuclease活性を有し、 L1 RNAの分解を通じてL1 の転移頻度を抑制することがわかった。L1が転写されると、細胞はインターフェロン応答遺伝子産物を駆使した生体防御機構を発動し、標的となるL1複合体を分解することで、宿主に不利となるゲノム不安定化を抑制する分子機構の一端が明らかとなった。 |
公表論文 | The interferon stimulated gene-encoded protein HELZ2 1 inhibits human LINE-1 retrotransposition and LINE-1 RNA-mediated type I interferon induction. Nature Communications. 14 (1), 203. (2023) |
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