研究助成
2021年度 ライフサイエンス研究助成
細胞頂点構成因子とアクチン制御分子の協奏による細胞頂点組み換え機構の解明
研究題目 | 細胞頂点構成因子とアクチン制御分子の協奏による細胞頂点組み換え機構の解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 ライフサイエンス研究助成 |
所属 | 東京大学 理学部生物情報科学科 |
氏名 | 杉村 薫 |
キーワード | 細胞配置換え / アクチン細胞骨格 / 細胞間接着 / ショウジョウバエ |
研究結果概要 | 細胞配置換えは形態形成や創傷治癒を駆動する非常に重要なプロセスである。細胞配置換えにおける細胞頂点組み換えのメカニズムは不明であった。我々は以前、ショウジョウバエ翅上皮細胞の頂点が組み換わる直前に、myo-IIが細胞接着面から一過的に解離し、四角形様の構造 (rsMC) を形成することを見出していた。本研究ではrsMCの制御因子を探索し、①細胞配置換え過程で細胞接着面が収縮して、TCJ(細胞頂点)が近接すると、TCJ構成因子M6のJubへの阻害効果が強まり、Jub局在が減弱して、rsMCが形成される、②細胞接着面が切り替わり、新生細胞接着面が伸長すると、M6のJubへの阻害効果が弱まるので、myo-IIがAJに再接着することを明らかにした。次に、ミオシンケーブルの物理特性がmyo-IIの細胞接着面からの剥離と再接着を制御する仕組みを明らかにするために、濡れの理論に基づいた力学モデルを構築した。モデルの解析から、細胞の力学とシグナリングが接着面の幾何特性と連関することで、細胞配置換えにおける細胞接着面の収縮と伸長に伴って、自発的に、細胞接着面の切り替えが起こることを明らかにした。 |
公表論文 | 1. Ikawa K, Ishihara S, Tamori Y, Sugimura K. Attachment and detachment of cortical myosin regulates cell junction exchange during cell rearrangement in the Drosophila wing epithelium. Curr. Biol. 33: 263-275.E4, 2023. 2. Ikawa K, Hino S, Kondo S, Ohsawa S, Sugimura K. Coronin-1 promotes directional cell rearrangement in Drosophila wing epithelium. Cell Strut. Func. 48: 251-257, 2023. |
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