研究助成
2021年度 医学系研究助成(基礎)
ホルムアルデヒド代謝異常により発症する遺伝性疾患の分子病態解明
研究題目 | ホルムアルデヒド代謝異常により発症する遺伝性疾患の分子病態解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学・環境医学研究所・発生遺伝分野 |
氏名 | 岡 泰由 |
キーワード | アルデヒド代謝 / ALDH2 / ADH5 / AMeD症候群 / DNA修復 |
研究結果概要 | AMeD症候群は、アルデヒド代謝に関連するALDH2とADH5の同時2遺伝子変異によって発症する、造血不全、知的障がい・神経症状、顕著な低身長・小頭症を特徴とする希少遺伝性疾患である。AMeD症候群では、分解されずに残ったアルデヒド由来の過剰なDNA損傷を修復することができないため、全身性の臨床症状が現れるのではないかと考えられている。本研究では、アルデヒド由来のDNA損傷の一つである、DNA-蛋白質間架橋 (DNA-protein crosslink: DPC)が、RNAポリメラーゼⅡの伸長反応と共役して修復されることを見出した。また、アルデヒド代謝異常を示すAMeD症候群モデルマウスの骨髄細胞では、DPCが蓄積すること、アルデヒド代謝とDNA修復関連因子であるCsbの複合欠損マウスでは転写領域のDPCが蓄積すること、複合欠損マウスは単独欠損マウスと比較して重篤な表現型 (造血不全、成長障害、短命)を示すことを明らかにした。これらの結果は、アルデヒド由来DPCによって引き起こされる転写障害が、AMeD症候群の疾患発症原因である可能性を示唆している。 |
公表論文 | Endogenous aldehyde-induced DNA-protein crosslinks are resolved by transcription-coupled repair. Nature Cell Biology 26, 784-796 (2024). |
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