研究助成
2021年度 医学系研究助成(基礎)
ヒト胎盤幹細胞モデルの核内高次構造変異を介した妊娠高血圧症候群の病態解明
研究題目 | ヒト胎盤幹細胞モデルの核内高次構造変異を介した妊娠高血圧症候群の病態解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 国立大学法人東北大学 大学院医学系研究科 |
氏名 | 小林 枝里 |
キーワード | 妊娠高血圧症候群(HDP) / エピジェネティクスの変異 / ヒト胎盤栄養膜幹(TS)細胞 / DNA高次構造 |
研究結果概要 | 近年の晩婚化と高齢出産の増加に伴い、妊娠高血圧症候群(HDP)などの周産期疾患の頻度は増加傾向にある。このHDPは、妊娠を契機に高血圧を発症する疾患で、胎児発育不全の原因となろ。また、その発症率は、全妊娠の3-10%で、全世界では毎年5万人以上の妊婦が命を落としている。そのため本研究助成では、まず正常ヒトTS細胞を用い、CRISPRスクリーニング法により、ヒト胎盤の発生、分化に重要な遺伝子を同定、ゲノム高次構造を介した転写制御について明らかにした(Shimizu T et al. PNAS. 2023)。次に、疾患TS細胞を作製するため、細胞老化抑制に作用するp53ドミナントネガティブ変異体(p53DN)とSALL4をHDPの栄養膜細胞に遺伝子導入した。この疾患TS細胞のゲノムDNA高次構造を網羅的に解析し、HDPの原因と関連する遺伝子を同定した。3)さらに、胎児の発生の場となる子宮内膜組織より内膜オルガノイドを作製し、胚モデルと共培養、胎盤-子宮間相互作用を連続的に解析可能な胚着床アセンブロイドモデルを作製に成功した(Shibata S et al. Sci. Adv. 2024)。 |
公表論文 | 1.Modeling embryo–endometrial interface recapitulating human embryo implantation. Science Advances. 2024, 10(8), eadi4819, doi:https://doi.org/10.1126/sciadv.adi4819. 2.CRISPR screening in human trophoblast stem cells reveals both shared and distinct aspects of human and mouse placental development. PNAS. 2023, 120 (51) , e2311372120, doi: https://doi.org/10.1073/pnas.2311372120. |
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