研究助成
2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
肝癌における可溶性MHC-クラスI関連鎖A分子の制御機構の解明と、その応用による革新的発癌抑止法の開発
研究題目 | 肝癌における可溶性MHC-クラスI関連鎖A分子の制御機構の解明と、その応用による革新的発癌抑止法の開発 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
所属 | 千葉大学医学部附属病院 消化器内科 |
氏名 | 中本 晋吾 |
キーワード | 肝細胞癌 / NK細胞 / MHC-クラスI関連鎖A分子 / ADAM9 / 蛍光共鳴エネルギー移動反応 |
研究結果概要 | 申請者らは肝細胞癌発癌のリスク因子として、MHC-クラスI関連鎖A分子(MICA)の一塩基多型を明らかにした(Nat Genet. 2011)。そこでMICAが癌細胞表面から切断・遊離し、可溶性MICAとなるメカニズムに注目し、その切断酵素であるADAM9に対して抑制効果を有する化合物の探索をおこなった。自施設所有の化合物ライブラリーを用いて、蛍光共鳴エネルギー移動反応を利用したスクリーニングを実施したところ、CCL347で顕著なADAM9抑制効果を認めた。CCL347のADAM9抑制効果は、既報で知られる抗アレルギー薬モンテルカスト・プランルカストよりも強かった。CCL347を添加すると、肝癌細胞の培養上清中の可溶性MICAが減少することが確認された。この時肝癌細胞膜上のMICA発現量はわずかに減少し、CCL347はADAM9抑制効果の他に、MICAのタンパク翻訳や膜上への表出へ影響を与えている可能性が考えられた。さらに、CCL347を含む培養条件下でNK細胞と肝癌細胞の共培養を行ったところ、抗腫瘍効果が向上することが確認され、本化合物を肝細胞癌治療へ応用できる可能性が示唆された。 |
公表論文 |
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