研究助成
2021年度 医学系研究助成(基礎)
褐色脂肪機能異常を感知する新規標的因子による代謝制御の分子機構
研究題目 | 褐色脂肪機能異常を感知する新規標的因子による代謝制御の分子機構 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 北海道大学 遺伝子病制御研究所 |
氏名 | 孫 ユリ |
キーワード | 褐色脂肪細胞(BAT) / 肥満 / 代謝 |
研究結果概要 | 体内の余分なエネルギーを蓄積する白色脂肪細胞に対して、褐色脂肪細胞(BAT)は熱を産生しエネルギーを消費する。BATはミトコンドリア脱共役タンパク質であるUcp1(uncoupling protein 1)を発現しており、Ucp1の活性化による熱産生が全身エネルギー消費を亢進させることで肥満を防止する。古典的BATはマウスにおいては主に肩甲骨に存在し、特定の骨格筋前駆細胞から分化する。一方、皮下の白色脂肪細胞も持続的寒冷刺激や運動などの外部要因によって褐色化が誘導される。ヒトにおいても、加齢とともにその量が減少するものの、新生児から成人まで褐色脂肪細胞の存在が確認され、寒冷刺激に応答し活性化されることも認められた。代謝活性のあるBATは肥満や加齢に伴いその機能が低下することから、褐色化誘導メカニズムは加齢や肥満に起因する代謝異常の予防・治療のターゲットとして注目されている。本研究では、BATのマーカー遺伝子のうち、その機能が解明されていない膜タンパク質に着目し、これらの遺伝子の有無が肥満発症に及ぼす影響を検討することで、新たな代謝制御機構の発見を目指した。 |
公表論文 |
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