研究助成

2021年度 医学系研究助成(基礎)

老化モデルおよび精路閉塞モデル動物を用いた精子形成障害発生過程の解明

研究題目 老化モデルおよび精路閉塞モデル動物を用いた精子形成障害発生過程の解明
年度/助成プログラム 2021年度 医学系研究助成(基礎)
所属 公立小松大学 保健医療学部臨床工学科
氏名 仲田 浩規
キーワード 三次元再構築 / 精細管 / 精巣 / 男性不妊症 / 老化
研究結果概要 本研究では、”三次元再構築精巣”と”三次元マッピング”という研究ツールと、正常な精子形成と精子形成障害が混在するモデル動物を用いることで、障害が精巣内のどの場所から、どのような変化として始まり、どのように進展していくかを明らかにしようとした。正常な精子形成と精子形成障害が1つの精巣内に混在するモデル動物として、老化モデルと精路閉塞モデルを作製した。ブアン固定パラフィンブロックの連続切片を作製し、PAS染色を行なった。すべての切片をバーチャルスライドスキャナでデジタル化し、画像処理後、三次元再構築ソフトを用いて精細管の三次元再構築を行った。2つのモデルにおいて、精細管の数や分岐点など、精細管の基本構造に変化はなかった。老化モデルにおいて、変性部位は精巣網近くと精巣の中心に偏って存在した。また、1本ずつの精細管の走行をみると、白膜直下に正常部位が残存しやすい傾向があった。また、精路閉塞モデルにおいて、精巣の尾部側に障害がかたまって存在した。現在、詳細を解析中である。
公表論文 Three-dimensional morphological analysis of spermatogenesis in aged mouse testes. Sci Rep. 2021 Nov 26;11(1):23007. doi: 10.1038/s41598-021-02443-4. Three-dimensional analysis of junctions between efferent and epididymal ducts in the human caput epididymis. Andrology. 2024 Jan;12(1):87-97. doi: 10.1111/andr.13445.