研究助成
2021年度 医学系研究継続助成(基礎)
ユビキチン修飾関連分子 LZTR1の機能障害に起因した先天性心疾患発症機序解明と治療法開発
研究題目 | ユビキチン修飾関連分子 LZTR1の機能障害に起因した先天性心疾患発症機序解明と治療法開発 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究継続助成(基礎) |
所属 | 東北大学 大学院医学系研究科 遺伝医療学分野 |
氏名 | 阿部 太紀 |
キーワード | RAS / LZTR1 / 遺伝子欠損マウス / Noonan症候群 / 遺伝性難病 |
研究結果概要 | Leucin-zipper-like post translational regulator 1 (LZTR1)は2015年に同定されたNoonan症候群の新規原因遺伝子であり、常染色体顕性遺伝(AD)と潜性遺伝(AR)の2形式が報告されているが、両形式の相違点は不明である。研究代表者は、LZTR1はユビキチンプロテアソーム経路を介してがん原遺伝子産物RASの分解を促すことを明らかにしている。しかし、in vivoでのRAS異常蓄積が生体に及ぼす影響は不明である。本研究では、遺伝子改変マウスを用いてNoonan症候群の発症機序解明に取り組んだ。その結果、LZTR1ヘテロ欠損(ハプロ不全)マウスでは特徴的な表現系はなかった。他方、LZTR1ホモ欠損(biallelic ARモデル)マウスは胎生致死であった。胎仔線維芽細胞での解析により、ホモ欠損ではRASの異常蓄積が誘発されるのに対して、ヘテロ欠損ではRAS発現量は変化しなかった。以上より、biallelic AR変異ではLZTR1の機能喪失により表現系が発現すること、片アレルのAD変異は単純な機能喪失型変異ではないことが示唆された。 |
公表論文 | LZTR1 deficiency exerts high metastatic potential by enhancing sensitivity to EMT induction and controlling KLHL12-mediated collagen secretion, Cell Death & Disease, 2023 Aug 25;14(8):556. doi: 10.1038/s41419-023-06072-9. Dysregulation of RAS proteostasis by autosomal-dominant LZTR1 mutation induces Noonan syndrome–like phenotypes in mice, JCI Insight, 2024 ;9(22):e182382. |
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