研究助成
2021年度 医学系研究助成(基礎)
肥満を誘導する自然リンパ球を介した腸内細菌機能制御機構の解析
研究題目 | 肥満を誘導する自然リンパ球を介した腸内細菌機能制御機構の解析 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 国立研究開発法人理化学研究所・生命医科学研究センター 粘膜システム研究チーム |
氏名 | 佐々木 崇晴 |
キーワード | 自然リンパ球 / 肥満 / 腸内細菌 |
研究結果概要 | 自然リンパ球は自然免疫系のリンパ球であり、抗原特異的な受容体を持たず、上皮細胞や樹上細胞などから産生されるサイトカインや脂質などの物質によって活性化するリンパ球である。申請者は腸の自然リンパ球が肥満の誘導に関与することを見出し(Sasaki et al., Cell Rep, 2019)、ここに腸内細菌が関与することを示唆するデータを得ていた。本研究課題では肥満を改善するビフィズス菌が関与する可能性を考え、腸内におけるビフィズス菌定着と自然リンパ球との関係について調べる実験を行った。我々の飼育する野生型マウスの腸内ではビフィズス菌が著しく少なく、ビフィズス菌を投与しても尚その定着が阻害された。同系統の自然リンパ球欠損マウスではビフィズス菌の定着が見られたが、このマウスに骨髄移植を行い自然リンパ球を再構成すると、ビフィズス菌の定着が阻害された。即ち、ビフィズス菌の定着が自然リンパ球によって制御されていることが分かった。現在、そのメカニズムに関する研究を行っており、自然リンパ球と腸内細菌の相互作用に関する新しい知見が見出されることが期待される。 |
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