研究助成
2021年度 医学系研究助成(基礎)
オルガネラ連関を介したエネルギー代謝制御から見た腎臓病の病態解明
研究題目 | オルガネラ連関を介したエネルギー代謝制御から見た腎臓病の病態解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 東京大学 大学院医学系研究科慢性腎臓病病態生理学講座 |
氏名 | 長谷川 頌 |
キーワード | ミトコンドリア / エンドソーム / 小胞体 / オルガネラ連関 / 糸球体ポドサイト |
研究結果概要 | Pdzd8は複数のオルガネラ繋留に関わる分子である。オルガネラ連関が糸球体障害に与える影響を明らかにするため、糸球体ポドサイト特異的Pdzd8ノックアウトマウスと同腹のWTマウスに高脂肪食負荷を与えて肥満関連腎症モデルを作製した。その結果、電子顕微鏡では、WTのポドサイトには成熟したエンドソームが多数認められる一方で、KOのポドサイトには未成熟なエンドソームが観察された。単離糸球体のプロテオーム解析では、ミトコンドリアやエンドソーム恒常性に関わるタンパク質の量が変動していた。 また、培養ポドサイト細胞において、Pdzd8ノックダウンによってミトコンドリア機能が低下し、小胞体とミトコンドリアの接触が減少することが明らかとなり、異常エンドソームの蓄積も確認された。リピドーム解析では、Pdzd8ノックダウンによってグルコシルセラミドの蓄積が認められた。 このように、Pdzd8はポドサイトの脂肪毒性の過程で細胞保護的に働くことが示され、小胞体・ミトコンドリア・エンドソームの三者連関の重要性が示された (Hasegawa S, et al. in submission, 2024)。 |
公表論文 | 1) Hasegawa S and Inagi R. The subtle long-lasting burden of mitochondrial DNA variants. Nat Rev Nephrol, 18(1), pp4-5, 2022. 2) Hasegawa S. Urinary single-cell transcriptomics: a promising noninvasive method for assessing acute kidney injury. Kidney Int, 102(6), pp1219-1221, 2022. |
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