研究助成
2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
活性型KRASを特異的に分解・修飾する酵素の開発
研究題目 | 活性型KRASを特異的に分解・修飾する酵素の開発 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
所属 | 岐阜大学 大学院連合創薬医療情報研究科 |
氏名 | 本田 諒 |
キーワード | RAS / KRAS / がん / 分子標的薬 / 人工タンパク質 |
研究結果概要 | KRAS遺伝子の活性型変異はがんの主要な原因であり、これを阻害する薬剤の開発は長年にわたって挑戦が続いている。2021年にG12C変異型阻害剤ソトラシブが認可されたが、G12C以外の変異型Rasに対する治療法は未だにないのが現状である。採択者は2018年から人工タンパク質を使用した新しいRas阻害剤の開発に取り組み、2020年にはNon-G12C変異型Rasを阻害可能な新規Ras阻害剤を開発した。この成果をさらに発展させるため、本研究では活性型Rasを特異的に分解・修飾する酵素への改変を行い、新規Ras阻害剤Xの同定に至った。Xは細胞内に侵入し活性型Rasを強く阻害し、担がんマウスモデルでも80%を超える高い腫瘍退縮率を示した。さらに、Xは血中安定性が高く、毒性も低いため、創薬展開が可能なシーズである。よってXは、G12C以外のRas変異を標的とする新しい治療法へと発展する可能性がある。 |
公表論文 |
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