研究助成
2021年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)
統合失調症の精神症状に関わる神経回路メカニズムの解明
研究題目 | 統合失調症の精神症状に関わる神経回路メカニズムの解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域) |
所属 | 東邦大学 医学部 |
氏名 | 成清 公弥 |
キーワード | 統合失調症 / 精神症状 / 大脳皮質 / カルシウムイメージング / MK-801 |
研究結果概要 | 統合失調症の精神症状に関連した脳活動を明らかにするため、広域カルシウムイメージングを用いて、統合失調症様の症状を誘発するNMDA受容体阻害薬MK-801投与の影響を調べた。カルシウムイメージングには高速な応答性能を持つ遺伝子コード型蛍光カルシウムセンサーjGCaMP8mを使用し、これをPHP.eB型アデノ随伴ウイルスベクターを用いて静脈注射により脳全体の神経細胞に導入した。覚醒下マウスで大脳皮質背側部全体のカルシウムイメージングを行いながら、統合失調症様の症状を誘発する用量のMK-801(0.5 mg/kg)を投与すると、大脳皮質全体で蛍光シグナルが低下し、加えて脳梁膨大後部皮質領域に限定した1ヘルツ程度の振動様活動が見られた。また、MK-801の作用に関連した脳領域を網羅的に探索するため、活動した神経細胞を蛍光標識できる遺伝子改変マウスを用いて、MK-801投与により活動した神経細胞を脳全体で観察したところ、特に脳梁膨大後部皮質、視床、嗅内皮質などで多くの蛍光発現細胞が確認された。今後、これらの結果を基に、統合失調症における精神症状の神経回路メカニズムの解明を進める予定である。 |
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