研究助成
2021年度 医学系研究助成(感染領域)
膜蛋白質でのウイルス―宿主の攻防がHIV-1病態発現に与える影響の解析
研究題目 | 膜蛋白質でのウイルス―宿主の攻防がHIV-1病態発現に与える影響の解析 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(感染領域) |
所属 | 熊本大学 ヒトレトロウイルス学共同研究センター |
氏名 | 豊田 真子 |
キーワード | HIV-1 / エンベロープ / SERINC5 / 感染者コホート |
研究結果概要 | HIV-1などのエンベロープウイルスは宿主細胞に侵入あるいは細胞から放出される際に細胞膜を通過するが、一部のヒト膜蛋白質はエンベロープウイルスに働いて抗ウイルス活性を示す。例えば、SERINC5はウイルス粒子に取り込まれることで、子孫ウイルスの感染性を減弱化させる。最近、HIV-1 EnvがSERINC5の機能阻害に関わることが分かってきたが、阻害作用の詳細や病態発現との関連性はいまだ不明な点が多い。本研究では未治療HIV-1感染者コホートをもとに、EnvとSERINC5の相互作用が、ウイルスの感染性および病態形成に与える影響を明らかすることを目指した。非サブタイプBに感染したタンザニア人から単離したEnv配列のパネルを使用して、SERINC5存在下、非存在下にてウイルスの感染性を解析したところ、患者由来のEnvではSERINC5に対する感受性が低下しており、この感受性はウイルスサブタイプ間で異なることを示した。 さらに、患者由来のEnv内の SERINC5感受性が個別の領域によって調節されていることも明らかにし、感染者由来のEnvにおいては大きな多様性を獲得している結果を得た。 |
公表論文 | Relative resistance of patient-derived envelope sequences to SERINC5-mediated restriction of HIV-1 infectivity. Journal of Virology, 2023-Oct; e00823-23 |
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