研究助成

2021年度 医学系研究助成(基礎)

ライブイメージングによるin vivoゲノム編集評価系の確立と遺伝子治療への応用

研究題目 ライブイメージングによるin vivoゲノム編集評価系の確立と遺伝子治療への応用
年度/助成プログラム 2021年度 医学系研究助成(基礎)
所属 東海大学医学部 基礎医学系分子生命科学 遺伝子工学・ゲノム編集研究室
氏名 三浦 浩美
キーワード ライブイメージング / in vivoゲノム編集 / ゲノム編集レポーターマウス / Akaluc / 遺伝子治療
研究結果概要 本研究では、同一個体内で標的臓器におけるin vivoゲノム編集効果を生きたまま継時的に観察・定量可能な新規in vivoゲノム編集評価系マウスの開発とその評価を行った。本システムは、組織透過性の高いAkaBLIシステムを活用することで、複数のゲノム編集ツール(Cas9や塩基エディター等)の編集効率やそれらの試薬の臓器への送達効率を、発光を用いたin vivoライブイメージングによって評価可能なデザインとなっている。まず、培養細胞およびマウス個体へのプラスミド導入実験において本システムが期待通りに作動することを確認し、続いて、独自のトランスジェニック(Tg)マウス作製法であるi-PITT法を用いて本システムをゲノムに組み込んだTgマウスを作製した。次に、Tgマウスに塩基エディタープラスミドをハイドロダイナミクス法で導入したところ、肝臓で明瞭なAkaluc発光が観察され、本マウスがin vivoゲノム編集の検出に応用可能であることを確認できた。今回開発したTgマウスは、遺伝子治療法開発研究において、in vivoゲノム編集評価系マウスとして有用なツールとなることが期待される。
公表論文