研究助成
2021年度 医学系研究継続助成(がん領域(基礎))
臓器横断的マルチオミックス解析による神経内分泌腫瘍におけるエピゲノムと転写制御の全容解明
研究題目 | 臓器横断的マルチオミックス解析による神経内分泌腫瘍におけるエピゲノムと転写制御の全容解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究継続助成(がん領域(基礎)) |
所属 | 金沢大学医薬保健研究域医学系 分子細胞病理学 |
氏名 | 堀江 真史 |
キーワード | 神経内分泌癌 / ELF3 / ATAC-seq / CUT&Tag / super-enhancer |
研究結果概要 | 神経内分泌癌は呼吸器系、及び消化器系に好発するが、膵・消化管神経内分泌癌、及び小細胞肺癌はいずれも極めて悪性度の高い組織型である。近年の分子遺伝学的解析によりそのサブタイプについては整理されつつあるが(Yachida*, Horie* et al. Cancer Discov. 2022., Horie et al. J Pathol. 2018., Horie et al. Cancer Sci. 2016.)、そのエピゲノムについては不明なままである。本研究ではATAC-seqとCUT&Tagによる臓器横断的は神経内分泌癌の包括的なエピゲノム解析を行い、癌抑制遺伝子と知られている転写因子ELF3をスーパーエンハンサー関連転写因子として新たに同定した。さらにELF3の下流のシグナル解析やin vitro解析により、ELF3が神経内分泌癌ではマスター転写因子として癌促進的な役割を果たしていることを明らかにし、ELF3のcontext-dependentな二面性を初めて示すことができた。以上より神経内分泌癌の臓器横断的な理解と治療戦略開発に貢献する成果を示した。 |
公表論文 | An integrative epigenomic approach identifies ELF3 as an oncogenic regulator in ASCL1-positive neuroendocrine carcinoma. Cancer Sci. 2023 Jun;114(6):2596-2608. |
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