研究助成
2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
低酸素誘導因子による腸管低酸素環境の維持及び組織寛容性導入に着目した移植変態宿主病の新規予防・治療法の開発
研究題目 | 低酸素誘導因子による腸管低酸素環境の維持及び組織寛容性導入に着目した移植変態宿主病の新規予防・治療法の開発 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
所属 | 岡山大学病院 血液・腫瘍内科 |
氏名 | 藤原 英晃 |
キーワード | 低酸素誘導因子 / 組織寛容性 / 骨髄移植 / GVHD / ミトコンドリア |
研究結果概要 | 同種造血細胞移植の最大の合併症である移植片対宿主病(GVHD)は病態生理として、ドナーT細胞を中心とした免疫担当細胞の役割が解明されており、その制御に使用される免疫抑制剤は感染症の増加や悪性疾患の再発に繋がる。これまで申請者は、GVHDの発症・重症化に腸管上皮ミトコンドリア代謝異常に伴う組織ホメオスターシスの破綻を引き起こしていることを突き止めている。その中で、ミトコンドリア機能不全に伴う酸素利用障害による細胞内酸素濃度上昇が低酸素誘導性因子(Hypoxia-inducible factor: HIF)の発現を阻害していることに基づき、本研究を行った。腸管上皮特異的HIF欠損マウスをレシピエントに用いたところ、野生型マウスと比較してGVHDによる早期死亡が認められHIFによる腸管上皮保護効果が認められた。続いて薬理学的にHIF発現を誘導するDMOG とRoxadustatを投与したが、ドナーT細胞の活性化を認めGVHDの改善を得られなかった原因であった。このため、HIF発現誘導薬の使用はGVHDを増悪させる可能性もあるためより慎重な検討が必要である。 |
公表論文 | Single Agent of posttransplant cyclophosphamide without calcineurin inhibitor controls severity of experimental chronic GVHD. Acta Medica Okayama. 2024; 78: 123-134. Impact of Oral Microbiota on pathophysiology of GVHD. Front Immunol. 2023; 14: 1132983. |
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