研究助成
2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
リン酸化hTERTが相分離されるメカニズムの解明
研究題目 | リン酸化hTERTが相分離されるメカニズムの解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
所属 | 国立がん研究センター研究所 がん幹細胞研究分野 |
氏名 | 町谷 充洋 |
キーワード | テロメラーゼ逆転写酵素hTERT / RNA依存性RNAポリメラーゼ / 液-液相分離 |
研究結果概要 | テロメラーゼ逆転写酵素hTERTは染色体末端を保護するテロメアの伸長に働く。一方で、我々は、リン酸化されたhTERTが、テロメラーゼ活性とは別に、RNA依存性RNAポリメラーゼ (RdRP: RNA-dependent RNA polymerase) 活性を示し、腫瘍形成促進につながることを報告してきた。本研究では、我々が開発した抗リン酸化hTERT抗体を用いて、リン酸化hTERTに関する生化学的、細胞生物学的な解析を実施した。その結果、RdRPを保証するリン酸化hTERTは、近年注目されている「液-液相分離」によって核内構造体である核スペックルに局在することが明らかになった(Machitani et al. Nat Cell Biol, In press)。さらに、リン酸化hTERTの相分離を阻害する条件を探索したところ、化合物を作用させることで、リン酸化hTERTの相分離を制御できることが明らかになった。本研究成果は、「相分離」を標的とすることで反応を制御する新たな治療戦略につながることが期待される。 |
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