研究助成
2021年度 医学系研究助成(臨床)
治療抵抗性うつ病ならびに非定型うつ病に対する生体内MAOーB密度測定研究
研究題目 | 治療抵抗性うつ病ならびに非定型うつ病に対する生体内MAOーB密度測定研究 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(臨床) |
所属 | 慶應義塾大学 精神神経科 |
氏名 | 森口 翔 |
キーワード | MAO-B / PET / [11C] SL2511.88 |
研究結果概要 | 治療抵抗性うつ病(TRD)および非定型うつ病に関する研究を行いました。この研究の目的は、TRDおよび非定型うつ病における脳内モノアミン酸化酵素B(MAO-B)密度を測定し、その病態生理への関与を明らかにすることでした 内因性うつ病や感染症後遺症などのTRD患者14名、健常者10名を対象に、PETおよびMRI検査を実施しました。量子研で合成された[11C] SL2511.88を使用し、頭部ダイナミック撮像と動脈血採血、代謝物分析を行いました。また、3T MRI装置を用いてT1およびT2強調画像を撮像し、freesurferによる画像解析を実施しました。 結果として、各脳領域におけるMAO-B密度(全分布容積VT[mL/cm3])は、TRDおよび非定型うつ病患者群で健常者群に比べて高い傾向が認められました。特に前頭皮質、海馬、扁桃体で顕著な差異が観察されましたが、症状との相関は確認されませんでした。この結果は、TRDおよび非定型うつ病患者におけるMAO-B密度の上昇を示し、MAO-Bの活性がうつ病の病態生理に関与する可能性を強く示唆しています。 |
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