研究助成
2021年度 医学系研究助成(基礎)
アレルギー炎症抑制型マクロファージの分化・誘導機構の解明
研究題目 | アレルギー炎症抑制型マクロファージの分化・誘導機構の解明 |
---|---|
年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 東京医科歯科大学 高等研究院 炎症・感染・免疫研究室 |
氏名 | 三宅 健介 |
キーワード | 好塩基球 / 1細胞RNAシーケンス / 単球由来マクロファージ / アレルギー炎症 / 死細胞貪食 |
研究結果概要 | 好塩基球は末梢血白血球中にわずか0.5%ほどしか存在しない。希少な血球細胞である。最近、申請者らの研究グループは、好塩基球がアレルギー炎症を惹き起こすだけでなく、炎症抑制型マクロファージを誘導することで、炎症の収束にも寄与していることを解明した。しかしながら、この好塩基球によって誘導された炎症抑制型マクロファージがどのようにアレルギー炎症を抑制しているのか、その機序は明らかになっていなかった。申請者は、アレルギー炎症ピーク時と収束時の双方において1細胞RNAシーケンス解析を行い、マクロファージによる炎症収束機構を解析した。その結果、炎症ピーク時と炎症収束時ではマクロファージの遺伝子発現プロファイルが異なっていることを解明し、炎症単球から、早期単球由来マクロファージ、後期単球由来マクロファージへと分化する経路を解明した。さらに炎症収束時に出現する後期単球由来マクロファージでは、ファゴサイトーシスに関する遺伝子発現が上昇しており、後期単球由来マクロファージが効率的に死細胞を貪食することで炎症を収束に導いていることが明らかになった。 |
公表論文 | 1) Miyake, K., Ito, J., Nakabayashi, J., Shichino, S., Ishiwata, K., Karasuayma, H.: Single cell transcriptomics clarifies the basophil differentiation trajectory and identifies pre-basophils upstream of mature basophils. Nat. Commun. 14(1); 2694. 2023 2) Takahashi, K., Miyake, K., Ito, J., Shimamura, H., Suenaga, T., Karasuyama, H., Ohashi, K.: Topical application of a PDE4 inhibitor ameliorates atopic dermatitis through inhibition of basophil IL-4 production. J. Invest. Dermatol. in press. DOI:10.1016/j.jid.2023.09.272 3) Miyake, K., Ito, J., Takahashi, K., Nakabayashi, J., Brombacher, F., Shichino, S., Yoshikawa, S., Miyake, S., Karasuyama, H. Single-cell transcriptomics identifies the differentiation trajectory from inflammatory monocytes to pro-resolving macrophages in a mouse skin allergy model. Nat Commun. 15(1); 1666. 2024. |
-
研究助成対象者
データベース -
応募方法に
ついて -
初めての方はこちら
マイページを
取得する -
既にマイページを取得済みの方はこちら
マイページへ
ログイン
応募申請はマイページからお願いします。