研究助成
2021年度 医学系研究助成(がん領域(臨床))
がん代謝のエピゲノム制御に着目した新規治療戦略の開発
研究題目 | がん代謝のエピゲノム制御に着目した新規治療戦略の開発 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(がん領域(臨床)) |
所属 | 国立大学法人神戸大学 大学院医学研究科内科系講座皮膚科学分野 |
氏名 | 福本 毅 |
キーワード | 皮膚がん / がん進展 / 新規治療戦略 / 薬剤耐性 / 細胞老化 |
研究結果概要 | 皮膚がんの中でも、血管肉腫は死亡者数が多い難治性がんである。血管肉腫に対する化学療法は、第1選択薬としてタキサン系抗がん剤であるパクリタキセルを用いるが、再発例を認めることが課題である。そこで本研究では、化学療法が血管肉腫細胞を細胞老化に誘導することに着目し、誘導された老化血管肉腫細胞を特異的に取り除く老化細胞除去剤を用いる治療戦略を検討した。まず、血管肉腫に用いられる化学療法薬であるパクリタキセルとシスプラチンによって血管肉腫細胞が細胞老化を起こし、化学療法抵抗性を示す細胞が存在することを証明した。化学療法抵抗性を示し、細胞老化に誘導された老化血管肉腫細胞が、再発に繋がる一因と仮定した。化学療法に対して生存する老化血管肉腫細胞に、老化細胞除去剤であるABT-263を投与することで、アポトーシス経路が活性化され、老化血管肉腫細胞が消滅することを証明した。シスプラチン単独投与では血管肉腫細胞を除去するのに高用量が必要であるが、化学療法+老化細胞除去剤の併用療法では、必要シスプラチン量は低用量であり、忍容性の観点からも有利であることを示した。 |
公表論文 | Chemo-senolytic therapeutic potential against angiosarcoma. J Invest Dermatol. 2024. Apr 1:S0022-202X(24)00268-9. |
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