研究助成
2021年度 医学系研究助成(臨床)
血管炎における病原微生物の網羅的解析と病態解明への挑戦
研究題目 | 血管炎における病原微生物の網羅的解析と病態解明への挑戦 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(臨床) |
所属 | 聖マリアンナ医科大学 難病治療研究センター |
氏名 | 宮部 千恵 |
キーワード | 微生物 / 血管炎 / メタゲノム解析 |
研究結果概要 | [目的]血管炎の病態と様々な微生物との関連が示唆されているが、原因となる微生物やそのメカニズムは解明されていない。本研究では、メタゲノムショットガンシークエンスを用いて、血管炎患者由来皮膚および血清中の微生物ゲノムを解析し、血管炎の病態に関与する微生物の検索を行った。 [方法]血管炎患者から血清および皮膚組織を採取し、次世代シークエンサーを用いて微生物由来遺伝子の網羅的解析を行い、健常人由来検体と比較した。 [結果]血管炎患者由来の血清および皮膚において、健常人と比較しSENウィルスのリード数が増加しており、特に、皮膚動脈炎患者の血清ではSENウイルスのリード数が増加していた。定量PCRにて血清のSENウイルス陽性率を比較した所、血管炎患者では健常人と比較してSENウイルスが多く検出された。また、同定された細菌叢について、群間比較解析を用いて分析したところ、血管炎患者の血清で顕著に増加していた細菌はCorynebacterialesであった。 [結論]血管炎患者由来の血清と皮膚では、健常人と比較して微生物叢の変化がみられ、微生物感染が血管炎の病態に関与している可能性が示唆された。 |
公表論文 | 1. Streptococcal infection and autoimmune diseases. Frontiers in Immunology; 15:1361123, 2024. Ohashi A, Murayama MA, Miyabe Y, Yudo K, Miyabe C. doi: 10.3389/fimmu.2024.1361123 2. Alteration of microbial composition in the skin and blood in vasculitis. Scientific Reports; 13(1): 15317, 2023. Miyata R, Miyabe C, Oki H, Motooka D, Nakamura S, Miyabe Y, Takenaka Y, Fukuya Y, Yudo K, Ishiguro N. doi: 10.1038/s41598-023-42307-7. |
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