研究助成

2021年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)

迅速多型タイピングとDNAメチル化解析による思春期精神発達の評価

研究題目 迅速多型タイピングとDNAメチル化解析による思春期精神発達の評価
年度/助成プログラム 2021年度 医学系研究助成(精神・神経・脳領域)
所属 東京大学大学院 医学系研究科精神医学分野
氏名 池亀 天平
キーワード セロトニントランスポーター / エピジェネティックス / DNAメチル化 / 思春期コホート
研究結果概要 1)5-HTTLPRのimputation法の確立 熊本県荒尾地区コホート約1,300検体についてサンガー法とWGSにより5HTTLPR多型の確定・多型周辺SNPsの抽出を行い、機械学習手法による予測モデルの再構築を行った。この結果、80%以上の多型予測が可能であることを見出した。 2)コホート検体を用いたSLC6A4プロモーターのDNAメチル化解析およびコホート指標との関連解析 申請者所属機関の研究グループが行った解析より、TTCに参加した思春期児童が精神病理学的/行動学的問題に基づき5群に分類されることが報告された。これに基づきTTCから抽出した縦断的唾液各122サンプル(11、13、15歳)におけるSLC6A4プロモーター内のCpG3とCpG4のDNAメチル化率を測定し、CpG部位と性別で標準化した主成分スコアを目的変数として線形混合モデル解析を行なった。結果、いずれの解析においても行為問題の症状や注意欠陥・多動を特徴とする外在化群に属する男性は非影響群の男性に比べて有意に低メチル化率を示し、思春期におけるSLC6A4の低メチル化と外在化特性の関連性が示唆された。
公表論文