研究助成

2021年度 医学系研究助成(臨床)

細胞内代謝に注目した強皮症の病態解明

研究題目 細胞内代謝に注目した強皮症の病態解明
年度/助成プログラム 2021年度 医学系研究助成(臨床)
所属 北海道大学病院 リウマチ・腎臓内科
氏名 河野 通仁
キーワード 強皮症 / Th17 / 細胞内代謝
研究結果概要  全身性強皮症は全身の臓器の線維化を特徴とする自己免疫性疾患のひとつである。強皮症の中でも約15%に肺動脈性肺高血圧症(PAH)を合併し、その3年生存率は50%と非常に予後が悪い。その他の膠原病ではこの10年で革新的に治療が進歩しているが、強皮症ならびに強皮症性PAHの治療は限られており、難治性疾患の多い膠原病の中でも「アンメットニーズ」となっている。さらに難治例では免疫抑制剤を使用されることも多く、感染症も問題となっている。強皮症の病態は未だ不明であるが、IL-17産生CD4陽性細胞(Th17)、制御性T細胞(Treg)のバランス異常が病態に関わっていると報告されている。  本研究では強皮症患者では末梢のTh17が亢進していること、健常者と比較し、遺伝子Aの発現に変化が認められることなどを明らかにした。今後、遺伝子Aが治療ターゲットになるか解析を進める予定である。
公表論文 なし