研究助成
2021年度 医学系研究助成(感染領域)
最適なβ-ラクタム系抗菌薬とβ-ラクタマーゼ阻害薬併用療法の提案に向けた基質特異性拡張型クラスC β-ラクタマーゼの構造化学研究
研究題目 | 最適なβ-ラクタム系抗菌薬とβ-ラクタマーゼ阻害薬併用療法の提案に向けた基質特異性拡張型クラスC β-ラクタマーゼの構造化学研究 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(感染領域) |
所属 | 藤田医科大学 医学部微生物学講座 |
氏名 | 河合 聡人 |
キーワード | 抗菌薬耐性細菌 / β-ラクタマーゼ |
研究結果概要 | 抗菌薬高度耐性グラム陰性細菌の治療で現在切り札となっているβ-ラクタム薬とβ-ラクタマーゼ阻害薬合剤はその組み合わせの最適化により治療効果の向上が望めると考えた。そこで、抗菌薬高度耐性細菌が保有する変異型β-ラクタマーゼの変異アミノ酸と基質特異性、基質分解能といった酵素化学的変化を原子レベルで捉えることを目的に実臨床で得られたセフタジジム-アビバクタム合剤耐性グラム陰性細菌の研究を進めている。助成金受領後の成果の中では、CMY-185はプラスミド性クラスC β-ラクタマーゼCMY-2の4変異体(A114E、Q120K、V211S、N346Y)で、N346Y変異を主軸に他の変異の重複により実臨床上問題となるレベルで耐性が付与されることを明らかにした。また、構造生物学的手法により、Y346残基がセフタジジムとアビバクタムを見分ける分子センサ―の機能を有し、さらにE114残基とS211残基は分子内で水素結合または塩橋を形成することでアビバクタムの結合を拒絶していることを明らかにした。加えてS211残基はセフタジジムと静電的な弱い相互作用を介して、酵素からの脱離を促進していることを解明した。 |
公表論文 | 1. Structural insights into the molecular mechanism of high-level ceftazidime–avibactam resistance conferred by CMY-185. mBio, 15, e02874-23 (2024) 2. High-level ceftazidime/avibactam resistance in Escherichia coli conferred by the novel plasmid-mediated β-lactamase CMY-185 variant. Journal of Antimicrobial Chemotherapy, 78, 2442–2450 (2023) |
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