研究助成
2021年度 医学系研究助成(臨床)
PNPLA4の標的脂質の探索とミトコンドリア呼吸鎖異常症の病態解明
研究題目 | PNPLA4の標的脂質の探索とミトコンドリア呼吸鎖異常症の病態解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究助成(臨床) |
所属 | 新潟大学医歯学総合病院 ゲノム医療部遺伝医療センター |
氏名 | 入月 浩美 |
キーワード | PNPLA4 / ミトコンドリア呼吸鎖異常症 / 小児 / ゼブラフィッシュ / 脂質代謝 |
研究結果概要 | 本研究では、PNPLA4異常がもたらすミトコンドリア呼吸鎖異常症の病態解析として、pnpla4ノックアウトゼブラフィッシュの各臓器を用いて、ウェスタンブロット法によってミトコンドリア呼吸鎖複合体機能を評価した。結果、実施した実験条件下においては、野生型と変異型でミトコンドリア呼吸鎖複合体機能に明らかな差を認めなかった。これは、通常の飼育環境下での比較に加え、生体に負荷のかかる飢餓状態での比較においても同様の結果だった。一方、副次的な所見として、変異型が細胞死を惹起する可能性が示唆された。個体の発育速度と寿命の評価においては、野生型と変異型で明確な差は認められなかった。病理組織学的解析では、HE染色においては野生型と変異型で明確な差は認められなかったが、アザン染色、脂肪染色、Nissl染色等は現在も解析中である。また、RNA-seq解析では、変異型でホスホリパーゼ活性関連遺伝子の発現低下を認めた。今後、ヒト培養細胞を用いた検証実験を追加する予定である。今後さらに研究を発展させ、PNPLA4及び関連遺伝子にも着目し、小児希少難病であるミトコンドリア呼吸鎖異常症の病態解明を目指していく。 |
公表論文 |
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