研究助成
2021年度 医学系研究継続助成(感染領域)
新規のT細胞サブセット「MP細胞」による感染防御機構
研究題目 | 新規のT細胞サブセット「MP細胞」による感染防御機構 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究継続助成(感染領域) |
所属 | 東北大学 大学院医学系研究科 |
氏名 | 河部 剛史 |
キーワード | T細胞 / 恒常性 / 自然免疫 |
研究結果概要 | CD4 T細胞は獲得免疫に必須の役割を果たすリンパ球であるが、我々はこの細胞中に、自然免疫機能を有する新規「MP細胞」を報告した。さらに我々は、MP細胞がMP1/2/17等の複数分画から構成される可能性を見出した。そこで本研究ではMP細胞の質的特異性を明らかにするとともにその分化経路を解明し、さらにはその自然免疫機能を究明することを目的とした。研究の結果、MP細胞鑑別マーカーとしてCD127, Sca1, Bcl2が同定され、またMP細胞自体が前者二者のマーカーによって4分画に分類されることが明らかになった。また、これらの分画のうちCD127(hi) Sca1(hi)分画が最も成熟した「MP1」を示すことも分かった。さらに、同分画はTh1型サイトカインに最も高い応答性を示し自然免疫機能の主軸を担う一方、炎症原性を有することも判明した。以上より、CD127(hi) Sca1(hi) MP1細胞の自然免疫機能の一端が明らかになった。これらの知見に基き、我々は、MP細胞の人為的活性化による新たな感染症治療戦略「免疫賦活化治療」を提唱した。 |
公表論文 | Kawabe T, Ciucci T, Kim KS, Tayama S, Kawajiri A, Suzuki T, Tanaka R, Ishii N, Jankovic D, Zhu J, Sprent J, Bosselut R, Sher A. Redefining the foreign antigen and self-driven memory CD4+ T cell compartments via transcriptomic, phenotypic, and functional analyses. Front Immunol 13, 870542, 2022. Kawabe T. Memory-Phenotype CD4+ T Lymphocytes: A Novel Therapeutic Target in Infectious or Autoimmune Diseases? JMA J 5(3), 298-306, 2022. Kawabe T. Homeostasis and immunological function of self-driven memory-phenotype CD4+ T lymphocytes. Immunol Med 46(1), 1-8, 2023. |
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