研究助成
2021年度 医学系研究継続助成(基礎)
自律神経によって制御される新たな抗炎症・臓器保護機構の解明
研究題目 | 自律神経によって制御される新たな抗炎症・臓器保護機構の解明 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 医学系研究継続助成(基礎) |
所属 | 長崎大学大学院医歯薬学総合研究科 内臓機能生理学 |
氏名 | 井上 剛 |
キーワード | 腎臓 / 自律神経 / マクロファージ / シングルセルRNA-seq |
研究結果概要 | 腎臓の線維化に特徴づけられる慢性腎臓病は、昨今の高齢化社会や生活習慣の欧米化に 伴って世界的に急増しており、本邦でも現在 1,330 万人の慢性腎臓病患者が存在する。残念ながら腎臓病の根本的な治療法はいまだに存在せず、新たな治療法の開発は喫緊の課題であり、新たな視点からの治療法探索が非常に重要であると考えられる。本研究では、自律神経による抗炎症・腎臓保護機構に着目し、シングルセルRNA-seqの技術などを活用し研究を推進した。その結果、交感神経刺激がマクロファージを介して腎臓を保護すること、マクロファージが交感神経および副交感神経の両方の刺激によって相乗的に抗炎症効果を発揮すること、α7アセチルコリン受容体を介してマクロファージ同士のコミュニケーションが増加し、抗炎症・腎臓保護をきたすこと、などを明らかにした。 これらの成果は論文として発表しており、今後も自律神経による抗炎症・臓器保護メカニズムのさらなる解明を目指す。 |
公表論文 | Vagus nerve stimulation even after injury ameliorates cisplatin-induced nephropathy via reducing macrophage infiltration. |
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