研究助成
2021年度 薬学系研究助成
副作用低減を目指した高次構造化核酸医薬の開発
研究題目 | 副作用低減を目指した高次構造化核酸医薬の開発 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 薬学系研究助成 |
所属 | 京都大学大学院 薬学研究科 |
氏名 | 河本 佑介 |
キーワード | アプタマー / 核酸医薬 / 多点結合 / デンドリマー / クリックケミストリー |
研究結果概要 | 申請者は、副作用を低減したより安全な医薬品の開発を目指し、複数の機能性核酸分子を共有結合で連結して一分子にして標的との多点結合が可能な、多価化DNAデンドロン分子の核酸医薬としての機能を調べる研究を行った。始めに、これまでの分子全体を固相合成する手法では合成収率が非常に低かったため、申請者は比較的高収率で得られる短いDNA断片同士をクリックケミストリーで連結する手法を開発した。これにより、DNAデンドロン分子の総収率を向上させることに成功した。この手法で合成したDNAデンドロン分子に、がん細胞を標的とした抗腫瘍アプタマーAS1411を導入し、分子レベルで多価化したアプタマーの活性を調べた。その結果、DNAデンドロン一分子当たりのアプタマーの導入数を増やすにつれて、がん細胞への取り込みと増殖抑制作用の増大が見られたが、通常細胞に対しては取り込み、増殖抑制作用ともに顕著な増大は見られなかった。以上の結果は、DNAデンドロン分子によるアプタマーの多価化が標的能を高めることに有用であることを示唆しており、核酸医薬のデリバリーシステム、新しい構造の核酸医薬のデザインへの応用が期待される。 |
公表論文 | “Multivalent dendritic DNA aptamer molecules for the enhancement of therapeutic effect” Chem. Commun. 2024, 60, 6256-6259 |
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