研究助成
2021年度 薬学系研究助成
血管構造を備えた立体的な網膜オルガノイドの構築 ~ヒトiPS細胞を用いた難治性眼疾患モデルの開発を目指して~
研究題目 | 血管構造を備えた立体的な網膜オルガノイドの構築 ~ヒトiPS細胞を用いた難治性眼疾患モデルの開発を目指して~ |
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年度/助成プログラム | 2021年度 薬学系研究助成 |
所属 | 岐阜薬科大学 生体機能解析学大講座 薬効解析学研究室 |
氏名 | 中村 信介 |
キーワード | オルガノイド / 再生医療 / 網膜 / ミニ臓器 / iPS細胞 |
研究結果概要 | 近年、ヒトiPS細胞からミニ臓器(オルガノイド)を作製し、体外で精密な臓器機能を再構成する技術の開発が進められている。とくに網膜は一度障害されると再生しないことから、再生医療及び病態解明の実験モデル構築を目的とした精密な網膜オルガノイドの作製が求められている。現状、血管構造を有する網膜オルガノイドは構築されていないことから、ヒトiPS細胞を用いて、血管構造を有する網膜組織の構築を目指した。本研究成果として、網膜オルガノイドに分化させる前に、血管オルガノイド由来の血管細胞とiPS細胞の共培養することで、血管付き網膜オルガノイドの作製に成功した。加えて、高血糖処置により血管付き網膜オルガノイドに存在するタイトジャンクション・プロテインが減少することが示された。申請者らが開発した血管付き網膜オルガノイドは病態モデルとして利用できる可能性が示唆された。血管付き網膜オルガノイドの構築は多様な患者背景が病態に及ぼす影響について血管-神経組織連関に基づいた検討が可能となることからも医学的意義は大きいと考える。 |
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