研究助成
2021年度 薬学系研究助成
微生物の休眠遺伝子由来天然物の開拓による抗菌性化合物ライブラリーの拡張
研究題目 | 微生物の休眠遺伝子由来天然物の開拓による抗菌性化合物ライブラリーの拡張 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 薬学系研究助成 |
所属 | 北海道大学 薬学研究院 |
氏名 | 吉村 彩 |
キーワード | 細菌外膜小胞 / 休眠遺伝子 / 抗菌性天然物 / 異種菌間相互作用 |
研究結果概要 | Burkholderia multivorans由来MVsを約100株の多様な細菌種に添加し、抗菌活性を指標にMVsで生産誘導される天然物を探索した。4種の細菌から12の新規天然物を含む21天然物を得た。さらなる解析の結果、B. multivoransはMVsをメディエーターとしてXenorhabdus innexiのクオラムセンシングを抑制することで天然物生産を誘導する一方、X. innexiは天然物を内包したMVsを用いてB. multivoransの生育を抑制することを見出した。またStreptomyces niveoruberから単離したviridogrisein類とgriseoviridinはグラム陽性菌Staphylococcus aureusに共処理することで相乗的に抗菌活性を増強した。さらに両化合物の生合成メカニズムを解析した結果、viridogriseinは生産者体内で部分分解されることで失活することを明らかにし、S. niveoruberのviridogriseinに対する自己耐性機構の一端を解明した。 |
公表論文 | “Five New Analogs of Streptogramin Antibiotic Viridogrisein Isolated from Streptomyces niveoruber” Chem. Pharm. Bull. 2024, 72, 80-85. “Membrane-Vesicle-Mediated Interbacterial Communication Activates Silent Secondary Metabolite Production” Angew. Chem. Int. Ed. 2023, e202307304. |
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