研究助成
2021年度 薬学系研究継続助成
クロザピン誘発性流涎症(CIS)の発現機序の解明と新規治療法の開発
研究題目 | クロザピン誘発性流涎症(CIS)の発現機序の解明と新規治療法の開発 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 薬学系研究継続助成 |
所属 | 北海道大学大学院薬学研究院 臨床薬剤学研究室 |
氏名 | 小林 正紀 |
キーワード | クロザピン誘発性流涎症(CIS) / ムスカリン受容体 / 嚥下障害 |
研究結果概要 | クロザピンは、治療抵抗性の統合失調症に適応を有する唯一の薬剤として汎用されている。しかし、高頻度で発現するクロザピン誘発性流涎症(CIS)が、患者の生活への支障をきたし、治療継続を困難にしている。しかしながら、有効な治療法は未だ開発されていない。その要因として、CISの動物モデルが確立されておらず、新規治療法の候補を探索する上で必要不可欠な前臨床的な検証が困難な状況が挙げられる。また臨床研究においてもCISを対象とした研究は乏しく、CISと関連性が高いリスク因子が同定されていないため、実臨床で得られた情報を基礎研究に応用することは困難な状況にある。そこで本研究では、本副作用の機序解明と新規治療法の確立を目的に、基礎研究と臨床研究を並行で実施した。その結果、CISの発現には、1)活性代謝物のムスカリン受容体刺激作用による唾液分泌亢進、2)クロザピン投与による嚥下障害、3)クロザピン投与による唾液分泌反応に関わるタンパク発現量の変化などの複数の機序が関与している可能性が示された。したがって、これらの発現機序に基づいた治療薬を組み合わせた併用治療がCISの新規治療法となる可能性が示された。 |
公表論文 |
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