研究助成
2021年度 ハイリスク新興感染症研究助成
新型ニパウイルスの疫学ならびに病原性に関する研究
研究題目 | 新型ニパウイルスの疫学ならびに病原性に関する研究 |
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年度/助成プログラム | 2021年度 ハイリスク新興感染症研究助成 |
所属 | 岡山理科大学 獣医学部 |
氏名 | 渡辺 俊平 |
キーワード | ニパウイルス / コウモリ / フィリピン / 新型ニパウイルス / LC16m8 |
研究結果概要 | フィリピン大学等と共同で実施してきたフィリピンコウモリ捕獲調査で採取した血清330検体について、ニパウイルス(NiV)に対する中和抗体の検出を試みた。その結果、シアルガオ島で採取の4検体が陽性であった(4/81検体)(国立感染症研究所の加来義浩主任研究官との共同研究)。現在、血清検体よりウイルスゲノム検出も試みている。今後、調査地を絞り、NiVのフィリピン株(NiV-F)ゲノムの検出を目指したい。 加えてNiV-Fゲノムの一部を持つ、組換えNiVを作製して研究を将来的に行うために、バングラディシュ株(NiV-B)株のリバースジェネティクス系をオーストラリア連邦科学産業研究機構において確立した(Edwards et al., Virology, 2023)。組換えNiVを用いた研究を将来実施することを想定すると、安全面から予め感染予防ワクチンを準備しておくことが好ましい。そこで痘瘡ワクチン(ワクシニアウイルスLC16m8株)をベースとして、NiVの表面糖蛋白質を発現する、組換えLC16m8を確立した(PLoS Negl Trop Dis. 2023)。 |
公表論文 | Construction of a recombinant vaccine expressing Nipah virus glycoprotein using the replicative and highly attenuated vaccinia virus strain LC16m8. PLoS Negl Trop Dis. 2023 Dec 15;17(12):e0011851. |
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