研究助成
2022年度 武田報彰医学研究助成
疾患モデル動物を用いた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化メカニズムの解明
研究題目 | 疾患モデル動物を用いた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重症化メカニズムの解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 武田報彰医学研究助成 |
所属 | 国立研究開発法人 国立国際医療研究センター 研究所 国際ウイルス感染症研究センター 呼吸器系ウイルス感染症研究部 |
氏名 | 今井 正樹 |
キーワード | 新型コロナウイルス感染症 / 疾患モデルマウス / 肺炎 / 重症化メカニズム |
研究結果概要 | 新型コロナウイルス(SARS-CoV-2 )感染症(COVID-19)肺炎の病態をマウスモデルで解析するために、野生型マウスで効率良く増殖するマウス馴化株を樹立した。疾患モデルとして確立されている様々なマウス系統にマウス馴化株を感染させたところ、2系統のマウス(高週齢マウスと肥満・2型糖尿病モデルマウス)が重度の肺炎を伴う致死的な病態を示すことが明らかになった。SARS-CoV-2感染肺における免疫細胞の役割を明らかにするために、2光子励起顕微鏡を用いた生体イメージング解析を行った。蛍光蛋白質遺伝子を組み込んだマウス馴化株を感染させた肥満・糖尿病モデルマウスの肺組織を観察したところ、好中球の血管壁への異常接着と、その後に生じる血小板凝集の形成が認められた。好中球の血管壁への接着と血小板血栓が肺の血流を阻害し、これがCOVID-19 肺炎の重症化に寄与していることが示唆された。本研究で得られた成果は、COVID-19 の重症患者や後遺症患者に対する新たな治療法の開発につながると期待される。 |
公表論文 |
• Development of a Mouse-Adapted Reporter SARS-CoV-2 as a Tool for Two-Photon In Vivo Imaging. Viruses. 2024 Mar 29;16(4):537. doi: 10.3390/v16040537. • Neutrophil adhesion to vessel walls impairs pulmonary circulation in COVID-19 pathology. Nat Commun. 2025 Jan 13;16(1):455. doi: 10.1038/s41467-024-55272-0. |
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