研究助成
2022年度 生命科学研究助成
感覚受容(聴覚・視覚)の偏りに起因する脳機能【左右差】の解明及び感覚のクロスモーダル現象におけるROSの役割解明
研究題目 | 感覚受容(聴覚・視覚)の偏りに起因する脳機能【左右差】の解明及び感覚のクロスモーダル現象におけるROSの役割解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 生命科学研究助成 |
所属 | 神戸大学 バイオシグナル総合研究センター 分子薬理研究分野 |
氏名 | 上山 健彦 |
キーワード | ROS / NADPH oxidase / 聴覚 / 視覚 |
研究結果概要 | 我々が独自に開発した活性酸素(ROS)産生酵素NADPH oxidase 3(Nox3)の発現をtdTomato蛍光により検知できるレポーターマウスを用いて研究を行った。感覚受容の偏りとROSの関連性に関しては、現在、臨床研究を含めて研究を継続しており、近い将来に論文として報告できる見通しである。この研究過程で、蝸牛、網膜、脳におけるROS産生源細胞を同定した。また、ROSによる聴覚の発達期における障害と聴覚及び視覚の病態形成初期段階の障害における標的が、感覚受容細胞に存在する特殊なシナプス構造(リボンシナプス)であることを明らかにした。蝸牛では、ROSの生理機能は見出せず、ROSを発生した有毛細胞はすぐさま脱落に至ってしまうことを明らかにした。一方網膜では、ROSが若年期では網膜電図で検知できる網膜機能に関与するが、加齢期やストレス負荷状態では、視神経説細胞やアマクリン細胞の脱落に関与することを突きとめた。今後、聴覚・視覚・大脳でのストレス負荷時の反応の連関性について、追及して行く予定である。 |
公表論文 | Dispensable role of Rac1 and Rac3 after cochlear hair cell specification. J. Mol. Med. 101, 843-854, 2023. Featured with cover photo. Loss of synaptic ribbons are an early cause in ROS-induced acquired sensorineural hearing loss. Neurobiol. Dis. 186, 106280, 2023. Hearing loss occurs prior to thrombocytopenia in both mice and humans with DFNA1. FASEB J. 31;39(2):e70309, 2025. Featured with cover photo. |
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