研究助成
2022年度 生命科学研究助成
概日時計タンパク質KaiCにおける構造多型の操作と解析
研究題目 | 概日時計タンパク質KaiCにおける構造多型の操作と解析 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 生命科学研究助成 |
所属 | 自然科学研究機構 分子科学研究所 協奏分子システム研究センター 階層分子システム解析研究部門 |
氏名 | 秋山 修志 |
キーワード | シアノバクテリア / 概日時計 / 進化 / リン酸化 / 構造多型 |
研究結果概要 | KaiCの自己リン酸化活性の周期的な調節メカニズムを解明するため、KaiCとその変異体の構造解析、計算機シミュレーション、生化学的解析を実施しました。その結果、KaiCは本質的に自己阻害型の自己リン酸化酵素であり、そのT432を標的とする第一リン酸化過程の自己阻害は、ATPの末端リン酸に対する高い求核性により緩和されることを明らかにしました。KaiAは、R385との相互作用を触媒残基であるE318からE352に切り替えることで、KaiCの自己抑制を朝の位相で解除し、秩序あるリン酸化リズムの表出に寄与することを明らかにしました。 また、現生型および祖先型のKaiタンパク質の機能と構造を解析し、Kaiタンパク質の進化シナリオを提示しました。最古のKaiタンパク質振動子は約22億年前に誕生し、地球の現在の自転周期よりも短い18時間の温度サイクル(当時の自転周期)に同調する能力を有していたことを見出しました。この古代のKaiタンパク質振動子が、24時間サイクルの環境下で現存する海洋性および淡水性のシアノバクテリアによって、長い進化の過程を通じて継承されてきたことを明らかにしました。 |
公表論文 |
Mukaiyama A*, Furuike Y*, Kumiko I Y, Onoue Y, Horiuchi K, Kondo K, Eiki Y, Akiyama S* Evolutionary Origins of Self-sustained Kai Protein Circadian Oscillators in Cyanobacteria Nature Communications16 4541; doi: 10.1038/s41467-025-59908-7 (2025) Furuike Y, Onoue Y, Saito S, Mori T*, Akiyama S* The priming phosphorylation of KaiC is activated by the release of its autokinase autoinhibition PNAS Nexus 4 pgaf136; doi: 10.1093/pnasnexus/pgaf136 (2025) |
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