研究助成
2022年度 生命科学研究助成
哺乳類特異的な皮質間投射神経回路の進化に寄与した転写制御メカニズムの解明
研究題目 | 哺乳類特異的な皮質間投射神経回路の進化に寄与した転写制御メカニズムの解明 |
---|---|
年度/助成プログラム | 2022年度 生命科学研究助成 |
所属 | 京都府立医科大学 大学院医学研究科神経発生生物学 |
氏名 | 野村 真 |
キーワード | 大脳皮質 / 羊膜類 / 脳梁 / Satb2 / 進化 |
研究結果概要 | 本研究では、比較発生学的解析により哺乳類大脳皮質における皮質間投射神経回路(脳梁)の進化的起源を明らかにすることを目標とした。解析の結果、哺乳類特異的な脳梁形成に先立って生じる大脳半球間リモデリングの過程が、爬虫類や鳥類といった非哺乳類羊膜類においても高度に保存されていることを明らかにした。また爬虫類においては、吻側外套交連(RPC)が哺乳類の脳梁と構造的・発生的に高い類似性を示すことが判明した。さらにSATB2は、マウスおよびヤモリにおいて脳梁およびRPC形成に関与するリモデリング過程において重要な役割を果たしていることが、CRISPR技術を用いた遺伝子操作実験によって示された。これらの知見により、大脳正中部リモデリングに関わる発生メカニズムは、羊膜類共通祖先に既に存在していた可能性が高く、これが真獣類特異的な神経回路である脳梁の進化に寄与したことが示唆された。 |
公表論文 |
Conserved interhemispheric morphogenesis in amniotes preceded the evolution of the corpus callosum. BioRxiv. https://doi.org/10.1101/2024.12.03.625459 Genetic and developmental bases for mammalian neocortical evolution. Development, Growth & Differentiation 67, 116-118 (2025) |
-
研究助成対象者
データベース -
応募方法に
ついて -
初めての方はこちら
マイページを
取得する -
既にマイページを取得済みの方はこちら
マイページへ
ログイン
応募申請はマイページからお願いします。