研究助成
2022年度 ライフサイエンス研究助成
孤独感受性の性差を生み出す神経基盤の解明
研究題目 | 孤独感受性の性差を生み出す神経基盤の解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 ライフサイエンス研究助成 |
所属 | 理化学研究所 脳神経科学研究センター 親和性社会行動研究チーム |
氏名 | 福光 甘斎 |
キーワード | 内側視索前野 / 孤独反応 / 性差 / アミリン |
研究結果概要 | これまでに、成人期の雌マウスを用いて「孤独」の定量解析手法を開発した。本手法を活用し、内側視索前野(MPOA)に局在する神経ペプチドであるアミリンが、孤独を感じた際に仲間を求める行動(孤独反応)を制御することを明らかにした。しかし、ヒトにおいて観察される孤独感受性の性差や、その性差を生じさせる分子神経機構については未解明のままである。そこで、本研究では、孤独反応およびアミリン発現の性差を調べるとともに、アミリンシグナリングの活性化が孤独反応に与える影響を解析した。まず、孤独反応の性差を検討した結果、雌と比較して雄マウスでは孤独反応が顕著に低下していることが確認された。また、雌マウスのMPOAではアミリン発現が認められたが、雄マウスでは認められなかった。さらに、アミリン受容体の発現量も、雌と比較して雄マウスでは有意に低かった。これらの結果から、アミリンシグナリングの強弱が孤独感受性の性差を引き起こす可能性が示唆された。そこで、浸透圧ポンプを用いてアミリンを脳室内に慢性的に投与したところ、雌マウスでは孤独反応に変化は見られなかったが、雄マウスでは孤独反応が増加する傾向が確認された。 |
公表論文 | Behavioral and histochemical characterization of sexually dimorphic responses to acute social isolation and reunion in mice. Neurosci Res. 2023 Sep:194:36-43. doi: 10.1016/j.neures.2023.04.001. |
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