研究助成
2022年度 ライフサイエンス研究助成
雄の性行動を司る脳-脊髄神経ネットワークとその動作メカニズムに関する研究
研究題目 | 雄の性行動を司る脳-脊髄神経ネットワークとその動作メカニズムに関する研究 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 ライフサイエンス研究助成 |
所属 | 神奈川大学 理学部生物科学科 小谷享研究室 |
氏名 | 越智 拓海 |
キーワード | 脳-脊髄神経ネットワーク / 性機能 / ガストリン放出ペプチド / オキシトシン / CD38 |
研究結果概要 | 脊髄(腰髄)に存在しガストリン放出ペプチド(GRP)を発現するニューロンが脊髄レベルで勃起や射精といった雄の性行動を調節している。これまでに、視床下部室傍核のオキシトシンニューロンが軸索を脊髄GRPニューロンにまで投射し、脊髄で放出されたオキシトシンが脊髄GRPニューロンを活性化することで雄の性行動を促進することを見出している。本研究では、ADPリボシル化酵素活性をもつ膜タンパク質のCD38がオキシトシン顆粒小胞に発現し、小胞膜の外側でNADからcADPRを合成することを発見した。cADPRはオキシトシンの開口分泌を促すことから、オキシトシン放出が小胞レベルで制御されることが示唆される。次に、脊髄から脳へと投射し、射精に至ったことを脳へと伝える神経ネットワークの解析を行った。その結果、脊髄GRPニューロンが視床室傍核後部(PVTp)に投射すること、PVTpのGRP受容体発現ニューロンが性行動時に活性化されることを発見した。これにより、脊髄GRP→PVTp GRP受容体ニューロン系を同定することに成功した。今後これらの神経ネットワークの詳細な動作メカニズムを解明していく予定である。 |
公表論文 | Neuropeptidergic control circuits in the spinal cord for male sexual behaviour: Oxytocin-gastrin-releasing peptide systems, Journal of Neuroendocrinology, 2023, 35(9): e13324. |
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