研究助成
2022年度 ライフサイエンス研究助成
空間認知機能の形成における網膜入力の役割
研究題目 | 空間認知機能の形成における網膜入力の役割 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 ライフサイエンス研究助成 |
所属 | 情報・システム研究機構 国立遺伝学研究所 多階層感覚構造研究室 |
氏名 | 米原 圭祐 |
キーワード | 速度細胞 / 上丘 / カルシウムイメージング / 行動解析 / 視覚応答 |
研究結果概要 | 生命体が環境をモニターすることにより自己の位置を把握しながら移動して栄養を獲得し天敵から逃れることは生命の生存と進化にとって本質的な現象である。本研究ではマウスをモデルとして用い、動物の空間ナビゲーションの基盤となる脳の速度認知機能が網膜からの視覚入力によってどのように形成されるのか、その神経回路基盤を明らかにする研究を行なった。このために、網膜からの入力が最初に到達し、かつ進化的に古い視覚中枢である中脳の上丘に着目した。行動と神経活動の同時計測技術を確立することで、上丘浅層にはマウスの移動速度に比例あるいは反比例して活動が変化する神経細胞を同定し、速度細胞と名づけた。速度細胞には環境中の明暗への依存度に応じて、速度チューニングが明るい環境のみで現れるもの、明暗問わず現れるも、暗黒下のみで現れるものの3つのカテゴリーがあることが分かった。最後に、これらの細胞の速度チューニングと、オプティックフロー速度へのチューニングには、明らかな相関がないことが分かった。今後は、速度細胞の回路基盤や歩行速度との因果関係、疾患モデル動物における変容などを解明する研究を継続する予定である。 |
公表論文 | 該当なし |
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