研究助成
2022年度 医学系研究助成(基礎)
胸腺におけるT細胞選択の分子基盤
研究題目 | 胸腺におけるT細胞選択の分子基盤 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 東京大学 大学院 医学系研究科 免疫学 高柳研究室 |
氏名 | 室 龍之介 |
キーワード | 胸腺プロテアソーム / T細胞 / 正の選択 |
研究結果概要 | 胸腺は、有用なT細胞を選択的に成熟させる臓器であり、胸腺皮質上皮細胞(cTEC)がそのプロセスに中心的な役割を担う。cTEC特異的に発現する胸腺プロテアソームは、MHCクラスI結合に結合するペプチドを切り出す活性をもつ。胸腺プロテアソームが生成するMHCクラスI結合ペプチドがどのような性質をもつCD8T細胞を正に選択しているのかは不明である。本研究では、胸腺プロテアソーム依存的に分化するCD8T細胞のT細胞受容体(TCR)アミノ酸配列を特徴付け、その病理的意義について検証することを目的とした。レトロウイルスを用いて任意のTCRβ鎖をT細胞に発現する骨髄キメラマウスを作製し、CD8T細胞のTCRレパトア多様を解析した結果、胸腺プロテアソームを欠損するマウスでは、主要なTCRクローンが大幅に失われ、多様性が減少することが確かめられた。TCRのアミノ酸配列を詳細に解析した結果、相補性決定領域3 (CDR3)に特定のアミノ酸を含むTCRが胸腺プロテアソームの欠損により失われやすいことがわかった。 |
公表論文 |
1. Muro R, Nitta T, Nitta S, Tsukasaki M, Asano T, Nakano K, Okamura T, Nakashima T, Okamoto K, Takayanagi H. Transcript splicing optimizes the thymic self-antigen repertoire to suppress autoimmunity. J Clin Invest (2024) 2. Muro R, Narita T, Nitta T, Takayanagi H. Spleen tyrosine kinase mediates the γδTCR signaling required for γδT cell commitment and γδT17 differentiation. Front Immunol. (2023) |
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