研究助成
2022年度 医学系研究助成(感染領域)
S1PR3/TRPチャネルを介した感染症重症化制御機序の解明と治療応用
研究題目 | S1PR3/TRPチャネルを介した感染症重症化制御機序の解明と治療応用 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(感染領域) |
所属 | 和歌山県立医科大学 医学部 耳鼻咽喉科・頭頸部外科 |
氏名 | 河野 正充 |
キーワード | 肺炎球菌 / 嗅神経 / TRPチャネル / スフィンゴシン-1-リン酸 / Nose to Brain |
研究結果概要 | 本研究では、鼻腔に定着した肺炎球菌が鼻腔粘膜バリア機構を障害し、Nose-to-Brain経路にて中枢性感染症を引き起こす過程におけるTRPチャネルの関わりを明らかにする。 6週齢マウスに対し、メチマゾール(MZ)投与による嗅上皮障害モデルを作成し、肺炎球菌経鼻接種後の嗅球への感染経路および感染進展におけるTRPV1チャネルの関与を調査した。 MZによる嗅上皮障害は、菌血症を伴わない嗅球および死亡率の上昇と関連していた。肺炎球菌の中枢神経系への侵入は嗅球におけるIL-6、TNF-α産生を誘導した。TRPV1刺激薬であるカプサイシンの鼻腔局所投与により、肺炎球菌の中枢神経系への侵入は抑制された。 嗅神経におけるTRPV1は脳内侵襲を抑制する方向に作用した。TRPV1刺激薬の鼻腔局所投与による効果は主に嗅神経上のTRPV1を介した作用であると考えられ、鼻腔から脳への非血行性感染の抑制に有効であった。これらの知見は、TRPV1を標的とした新たな感染予防戦略につながる可能性を示唆する。 現在S1PR3とTRPV1の相互作用に関する研究を継続中である。 |
公表論文 |
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