研究助成
2022年度 医学系研究助成(基礎)
甲状腺機能亢進症の新規治療開発に向けた分子病態解明
研究題目 | 甲状腺機能亢進症の新規治療開発に向けた分子病態解明 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(基礎) |
所属 | 京都大学 大学院医学研究科 |
氏名 | 山内 一郎 |
キーワード | 甲状腺機能亢進症 / トランスクリプトーム解析 / RNA-seq / レポーターマウス / 濾胞上皮細胞 |
研究結果概要 | 独自に開発したTSH過剰発現処置により甲状腺機能亢進症を惹起するモデルマウスの解析を通して、同症に対する新規治療標的を見出すことを目的とした。具体的には、モデルマウスから甲状腺を回収し、RNA-seqによるトランスクリプトーム解析を行った。TSH過剰発現による変化について、パスウェイ解析や発現変動の大きかった上位遺伝子の観点から精査した。甲状腺に特徴的な遺伝子群の中で、有意な変化はSLC26A4に限られており、その意義を検討するため、SLC26A4ノックアウトマウスにTSH過剰発現処置を行った。意外なことに、このノックアウトマウスは甲状腺機能亢進の誘導に対し、有意なフェノタイプの変化を示さなかった。採取した甲状腺には、濾胞上皮細胞以外に副甲状腺、C細胞、血管、血球など種々のコンポーネントが含まれ、パスウェイ解析の解釈が困難であったという制限があった。そこで、濾胞上皮細胞特異的に解析を行うべく、濾胞上皮細胞レポーターマウスを作出した。このマウスの甲状腺を酵素処理によりシングルセル化した後、セルソーターにて濾胞上皮細胞を回収することに成功した。 |
公表論文 | Transcriptomic landscape of hyperthyroidism in mice overexpressing thyroid-stimulating hormone. iScience. 2024; 28: 111565. |
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