研究助成
2022年度 医学系研究助成(臨床)
虚血性網膜症における血管内皮細胞階層性の検討
研究題目 | 虚血性網膜症における血管内皮細胞階層性の検討 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(臨床) |
所属 | 大阪大学 医学部眼科学教室 |
氏名 | 﨑元 晋 |
キーワード | 網膜 / 血管内皮細胞 / 糖尿病網膜症 / 幹細胞システム |
研究結果概要 | 虚血性網膜症は失明の主要原因であり、新たな治療法の開発が重要である。血管再生医療の確立は困難であるが、近年の研究結果により血管を構築する幹細胞が明らかになりつつある。本研究では、網膜血管内皮細胞システムの解明を目指す。 まず血管修復の転写調節因子は未だに同定されていないため、正常な血管を回復するアプローチを開発するためには、血管新生に関与する因子とメカニズムを解明する必要がある。研究担当者らは、ストレス応答活性化転写因子3(ATF3)が血管新生と血管再生に与える影響を検討した。ATF3は血管発達中に網膜血管内皮細胞(ECs)に特異的に発現し、血管内皮成長因子(VEGF)の刺激は培養ECsにおけるその発現を上昇させ、発現低下は血管ネットワークの形成を悪化させた。さらに、酸素誘発性網膜病変モデルにおいてATF3欠損すると、網膜血管の修復が抑制されたが、病理的新生血管形成は抑制されなかった。トランスクリプトーム解析により、ATF3発現上昇がECにおける血管新生関連遺伝子の発現を促進することが確認され、ATF3は網膜血管疾患における血管修復療法に有用な標的となる可能性があることが示された。 |
公表論文 | Endothelial activating transcription factor 3 promotes angiogenesis and vascular repair in the mouse retina. iScience 2024;28(1):111516. |
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