研究助成
2022年度 医学系研究助成(がん領域(基礎))
正常子宮内膜においてマイクロサテライト不安定性を誘導するetiologic field effect
研究題目 | 正常子宮内膜においてマイクロサテライト不安定性を誘導するetiologic field effect |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(がん領域(基礎)) |
所属 | 公益財団法人佐々木研究所 附属佐々木研究所 腫瘍ゲノム研究部 |
氏名 | 中岡 博史 |
キーワード | 正常子宮内膜 / マイクロサテライト不安定性 / DNAミスマッチ修復 / 次世代シーケンサー / バイオインフォマティクス解析 |
研究結果概要 | 子宮内膜増殖症や子宮体がんなどの病変が認められない、一見正常な子宮内膜から単離した腺管に対して、次世代シーケンサーを用いてマイクロサテライト不安定性(MSI)の度合いを測定した。21歳から53歳の女性37名から採取した1,311本の腺管に対して、112の標的遺伝子を対象としたシーケンスを行った。標的領域に含まれる数百か所のマイクロサテライト領域を同時解析し、MSIの度合いを測定した。解析対象とした腺管のうち、MSIスコアが10%を超える腺管が7本検出された。10%を超えるMSIスコアは、大腸がんや子宮体がんにおいて、DNAミスマッチ修復異常による高頻度MSIを呈するサブタイプを検出する閾値に相当する。ごく一部の正常子宮内膜腺管において高頻度MSIが生じていた。また、3%~10%のMSIスコアを示す腺管は全体の17.5%であった。一方、全ての腺管のMSIスコア平均値は1.31%と低かった。このことから、子宮内膜上皮をbulkで採取するアプローチではMSIを検出できず、腺管という機能的最小単位にフォーカスして解析することで、正常子宮内膜の一部領域でMSIが顕在化していることを明らかにした。 |
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