研究助成
2022年度 医学系研究助成(臨床)
加齢による副腎由来ホルモンの不均衡に着目したフレイルの病態解明と医学応用
研究題目 | 加齢による副腎由来ホルモンの不均衡に着目したフレイルの病態解明と医学応用 |
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年度/助成プログラム | 2022年度 医学系研究助成(臨床) |
所属 | 九州大学 大学院医学研究院病態制御内科学分野 |
氏名 | 馬越 真希 |
キーワード | 副腎 / ステロイド / フレイル / 骨粗鬆症 / サルコペニア |
研究結果概要 | 副腎皮質腫瘍の腫瘍内不均一性と臨床的意義を解明するため、ゲノム・トランスクリプトーム・メタボロームを対象としたマルチオミクス解析を実施した。アルドステロン産生腫瘍がストレス応答性細胞を起点とし、アルドステロン産生細胞に分化する系統とコルチゾール産生細胞に分化して腫瘍増殖に関連する間質様細胞に至る系統に分かれることを解明した。さらに、腫瘍内のコルチゾール産生の空間的不均一性を代謝物レベルで証明し、これが血中コルチゾール濃度上昇を介して脆弱性骨折の発生に寄与することを解明した。コルチゾール産生腫瘍患者では、コルチゾールと同時に複数の中間代謝産物が変化し、特徴的なプロファイルを呈していた。特に、ミネラルコルチコイド代謝産物である11-デオキシコルチコステロンの増加が骨量低下に、アンドロゲン代謝産物であるアンドロステロングルクロニドの減少が骨質劣化に関与することを明らかにし、複数の副腎ステロイドホルモンによる骨強度の協調的制御機構を解明した。以上より、副腎皮質腫瘍の腫瘍内不均一性とホルモン不均衡が体組成変化を引き起こす分子基盤が明らかになった。 |
公表論文 | 1. Multiomics analysis unveils the cellular ecosystem with clinical relevance in aldosterone-producing adenomas with KCNJ5 mutations. Proc. Natl. Acad. Sci. U S A. 122(9): e2421489122, 2025 2. Adrenal steroid metabolites and bone status in patients with adrenal incidentalomas and hypercortisolism. EBioMedicine. 95:104733, 2023 |
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